会社のミーティングで延々と長話をする上司や役員っていませんか?
僕の勤めていた会社には、独演会のごとくしゃべり続ける上司がいました。
- 終わらない(まとまらない?)説教
- 「昔のオレは~」な武勇伝
- 唐突なクイズ大会が始まる
(一人ひとりに意見を求めだす)
ちょっとした偏見ですが、年齢層が高めな人ほど会議したがりますよね。
会議するために、わざわざ休日に出勤する会社も存在するくらいです。
僕の勤めていた会社がそうでした。
平日は時間が合わないから、休日に「会議のための出勤日」が設けられていました。
「正直、会議に時間を奪われるのしんどくない?」
そこで今回は「上司の話が長すぎる理由」をテーマに、時間をムダにしない対策や主催するときに気をつけたいことなどを紹介します。
この記事でわかること
- 上司の話が長すぎる理由
- 時間をムダにしない対策
- 会議を主催するときに心がけたいこと
上司の話が長い理由は「聞き役」に徹してしまうから
上司の話が長くなる理由は、参加者が「聞き役」に徹してしまうからです。
とくに会社の定例的なミーティングは、決定権を持つ参加者(偉い人)が主体となりがちです。
そのため、上司の発言する頻度が増し、いつの間にか聞き役に徹する参加者が現れてしまいます。
上司は経験や考えを語りたがる
上司の話が長くなる典型例は、経験や考えを「俺だったら~」と語ることです。
このような上司は、結論ではなく過程にこだわってしまう傾向にあります。
「俺だったらこうしてた」
「俺ならそのやり方は避ける」
「俺の考えとは違う」
自分のことを語る人ほど、意外に「だからこうすべきだ」といった結論が抜けてしまいます。
さんざん話した挙句、結論にたどり着かないことが「話が脱線した」と感じてしまう要因です。
上司は否定したがる(いつの間にか説教に)
自分の意見を語りたがる上司ほど、他人の意見には「否定的」な傾向にあります。
報告の内容次第では、いつの間にか説教が始まることもめずらしくありません。
欠点や問題を追及することは、議論するうえで必要なことです。
しかし「何がダメだったか」にこだわっても、話はまとまりません。
不用意な発言を避けてしまい、
よけいに上司をしゃべらせることに…
情報共有の定例ミーティングに要注意
毎月(または毎週)の情報共有を目的とする定例ミーティングは、上司の長話が発生しやすい傾向にありました。
とくに問題や課題を伝える場合は、報告することが目的とならないよう注意すべきです。
ミーティングの目的は報告することではなく、
解決するための結論を出すこと。
そもそも、情報は事前共有すべきです。
そうでなければ「何が悪かった」「なぜ防げなかった」と、結論ではなく原因の追究に時間を費やしてしまいます。
上司を納得させるためには、結論(今後は~します)をまとめることが必要不可欠です。
とはいえ、上司の話は簡単にはコントロールできません。
だからこそ、ミーティングの話題を絞るため、
情報を事前共有することが大切です。
時間をムダにしない対策|上司の話は簡単に遮れない
ミーティング中の「自分に関係のない話」は、時間をムダにしていると感じてしまうこともあります。
しかし、話の長い上司を遮ることは困難です。
- こっそりと別のことで時間をつぶす
- 上司の話をなんとか本題に引き戻す
会議中に「ムダな時間」が発生することを想定して、事前に対策を立てておきましょう。
こっそりと別のことで時間をつぶす
上司の長い話が自分自身に関係のないことであれば、こっそりと別件の対応で時間をつぶしてしまいましょう。
- 別件のアイデアを出す
- 課題事項の対策を考える
- 日頃の思考を整理する
また、ミーティングの場にノートパソコンを持ち込むことも効果的です。
- こっそり業務しちゃう
- たまったメールを確認する
上司の話を止めづらいと感じる場合は、自分の行動を変えるしかありません。
話を聞いている雰囲気やメモをとっている素振りを見せながら、その場でできる業務を少しでも進めましょう。
上司の話をなんとか本題に引き戻す
こっそりと業務をすることに気が引けてしまう場合は、話を上手く本題に引き戻すテクニックを身につけましょう。
話の方向転換をする場合は、以下の手法が役に立ちます。
- 終了時刻が迫っていることを伝える
- 質問(確認したいこと)を問いかける
たとえば、上司の話が本題からズレてしまっているときに、
(時間がないことを伝える)
そろそろ時間が迫っているので、ここまでの話をまとめましょう。
(質問で話の方向を修正する)
少し質問してもよろしいですか?
○○(本題)について、個人的には××と考えているのですが
どうでしょうか?
といった言葉をかけて、さりげなく軌道修正することも大切です。
直接的に話を遮らなければ、上司に不快感を与えることもないかと思います。
自分自身が主催するときに心がけたいこと10選
ここまで「話の長い上司」のことを紹介しました。
しかし、いざ自分がミーティングを主催すると、意外に「上司と同じミス」をしてしまいがちです。
ついつい自分のことを語ってしまった…
なんだか話がまとまらなかった気がする…
ミーティングに熱が入ると、無意識に「あのときの上司」が自分自身にも宿ってしまいます。
そこで、これから紹介する「ミーティングを主催するときに心がけたいこと10選」を意識しましょう。
1.ミーティングの目的(ゴール)を明確にする
ミーティングを主催するときは、目的(ゴール)を明確にしましょう。
とくに「今後のアクション」につなげることが大切です。
- いつ
- どこで
- 誰が
- 何を
- どのように
ミーティングで導いた結論をもとに「いつ誰が何をするか」を決定しましょう。
役割分担をあいまいにしてしまうと「誰かがやってくれるだろう」とタスクが放置されてしまいます。
2.ミーティングのテーマを最小限に絞る
ミーティングのテーマは、最小限に絞りましょう(詰め込みすぎないこと)。
話したいことをすべて突っ込んだミーティングは、聞く側の理解が追い付かず負担をかけてしまいます。
また、配布資料が増えると、読むのも準備するのも大変です。
「資料を見ながら聞く」は
「二兎を追う者は一兎をも得ず」な状況になってしまうかも。
ミーティングの後半になると、時間を気にして駆け足で進めがちです。
話したいテーマの優先順位をつけて、多くても「3テーマまで」とルールを設定しましょう。
3.情報を事前周知する
ミーティングの限られた時間をムダにしないよう、情報の事前周知を心がけましょう。
有意義な時間を共有するためには、参加者にその場で考えさせないことが大切です。
- 趣旨(目的)
- 内容
- 開催時間
- 配布資料
とくに複数人が参加するミーティングでは、各々が考えをまとめた状態で出席すべきです。
一人ひとりの確認に時間を割くと効率的ではないため、個々の状況確認を事前に済ませておきましょう。
4.必要なメンバーだけを集める
ミーティングには、参加すべき人だけ集めましょう。
僕が以前勤めていた会社では、主任以上の役職者が集まる「リーダー会議」がありました。
しかし、参加してみて「自分に関係のない話が8割くらいだな…」と感じました。
そもそも、役職ではなく目的で集めるべきでは?
「関係がありそうだから」「今後のために聞いといたほうがいいから」の理由で参加してもムダです。
とりあえず参加者を増やすのではなく、代表者が内容をまとめて周知するのが「理想的な組織」だと感じました。
5.指摘だけでなく解決策も提示する
ミーティングで否定的な発言をする場合は、代替案や解決策も提示しましょう。
意見に対して指摘や否定をするだけでは、デメリットが発生することもあります。
とくに先輩や上司がやりがちな「ダメ出し」は、相手を強く反省させてしまうことも。
指摘ばかりでは「黙っておいたほうがいい」と感じてしまうかも。
ミーティングで必要なことは、反省ではなく「これからどうするか」の結論を決めることです。
積極的に意見を交換するためにも、前向きな回答を心がけましょう。
6.ミーティングの内容を「おさらい」しない
ミーティングの最後に「内容のおさらい」は不要です。
内容を整理しながら「ミーティング後にすべきこと」の整理に時間を使いましょう。
どちらかといえば、ミーティングはインプットの場です。
アウトプットするための行動を決定しないと、話し合っただけで何も生産できません。
7.参加者が揃うのを待たない
ミーティングは時間厳守で、参加者が揃わなくても開始しましょう。
どれだけミーティングに時間を割いても、業務は一切進捗しません。
偉い人に限って遅れる、そのうえ人一倍しゃべる。
長い話を聞くより、関係のない話を聞くより、待ち時間が何よりもムダです。
開始時刻になったら、揃っている参加者でできることからスタートしましょう。
8.目的でミーティングを分ける
ミーティングは目的に合わせて別枠を設けましょう。
たとえば「意見を出し合う」「結論を決める」は、並行するとまとめるのが大変です。
アイデアを出す:右脳が活躍する
情報を整理する:左脳が活躍する
アイデアを出しながら結論を導こうとすると、否定的な思考になってしまうこともあります。
少数派の意見や非現実的な意見を切り捨ててしまう。
いつの間にか「決定権がある人を納得させること」が目的となってしまうことも。
つまらないミーティングとならないためにも、一つの目的に集中できるミーティングを心がけてみましょう。
9.定例会議は終業時刻付近に実施する
職場の上司や役員が参加するような定例会議は、できる限り「終業時刻付近」に実施しましょう。
終業時刻付近に実施すれば、ムダな延長を防げます。
さすがに早く帰りたいだろうから。
ただし、アイデアや解決策を出すような目的であれば、脳が活性化する午前中に実施すべきです。
午前中
アイデアや解決策など、頭を使うミーティング
終業時刻付近
情報共有や報告など、定例的なミーティング
10.時間は15分単位で区切る
ミーティングの実施時間は「15分単位」で区切りましょう。
無意識に「30分単位」で枠組みしてしまうことは、比較的よくあるパターンです。
しかし、あまり大枠で時間を設けてしまうと「時間があるからついでに…」と不要なテーマまで詰め込んでしまいます。
内容次第では、10分程度で終わるかもしれません。
しかも、ミーティングすら不要かもしれません。
話の長い上司は反面教師|主催するときに気をつけよう
今回のまとめ
- 「聞き役」に徹してしまうから
- 上司は語りたがる
- 上司は否定したがる
- こっそりと別のことで時間をつぶす
- 上司の話をなんとか本題に引き戻す
- ミーティングの目的(ゴール)を明確にする
- ミーティングのテーマを最小限に絞る
- 情報を事前周知する
- 必要なメンバーだけを集める
- 指摘だけでなく解決策も提示する
- ミーティングの内容をおさらいしない
- 参加者が揃うのを待たない
- 目的でミーティングを分ける
- 定例会議は終業時刻付近に実施する
- 時間は15分単位で区切る
話の長い上司は反面教師!(主催するときに気をつけよう)
ミーティングに話の長い上司が参加すると、ストレスが溜まることもあります。
しかし、上司の行動を変えるのは困難なので、改善を期待しないことが得策です。
意識すべきことは、上司の行動を反面教師とすることです。
自分自身が上司と同じ立場となったときに、後輩が同じ不満を抱えないよう気をつけましょう。
会議は自分語りの場ではない。
当事者の話をしよう。
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